「その謎」を明かすために、調査グループまで立ち上げた者までいた。パンデミックをきっかけに自宅でのクッキングをしていたカナダ国民は、同じ疑問を抱いていた──なぜ、自国産のバターはこんなに硬いのか。 【画像】カナダ国民が疑問に思った「硬いバター」とは? そしてSNSを中心に、カナダ中で“検証”が始まった。米「ニューヨーク・タイムズ」紙のカナダ特派員が、その一部始終を伝えている。
トーストに塗れない!
昨年、カナダ中の人たちが自宅で料理をするようになったこともあり、「バターゲート問題」は、美食家やバター愛好家だけでなく、国民にとっても詮索の的となった。 きっかけは数ヵ月前のこと。カルガリーの料理本作家ジュリー・ヴァン・ローゼンダールやその他何人かが、「バターをトーストに塗っても、溶けずに塗りにくい」ということに気がつく。 シナモンロールにナン……。バターを使った料理をこよなく愛するローゼンタールは、ツイッターにこう投稿した。 「私たちのバターの供給には何か問題がある。それが何なのか調べてみたい。室温にさらされても、バターがちっとも柔らかくならないということに気付いている?」
原因は「サプリメント」だった?!
バターゲート問題はたちまち話題になった。SNS上で陰謀論がささやかれたり、科学的検証がなされたり、酪農の調査グループまで立ち上がったりと波紋を呼んだ。 ローゼンタールは当初、カルガリーにある自宅の寒いキッチンが原因だと思っていたが、ある実験を行うことにした。 オーガニックバター、フランス産バター、そしてカナダ産のバターを1ダースずつ購入──それらを順番に人差し指で押して、感触を確かめたのだ。その結果、カナダのバターだけ「粘土のように硬い」ことを再確認する。 彼女はSNS上で多数のアドバイスを参考にし、乳製品の専門家と相談したところ、“ある可能性”にたどり着いた。それは乳牛に与えられる「サプリメント」だ。 カナダでは、小売りでのバター売上高が昨年12%以上も急増。コロナ禍でのニーズに対応すべく、「酪農家は乳牛に脂肪ベースのサプリを与えていたのではないか」という推論だ。サプリメントは、乳量や乳脂肪の含有量を増やすのに役立つ。 しかし、このパーム由来の脂肪サプリは、予期せぬ結果をもたらした。ミルクの飽和脂肪レベルが増加し、溶けにくく、広がりにくくなってしまったのだ。
からの記事と詳細 ( 「どうしてカナダのバターは硬いんだ?」料理研究者が調べてみると“あるサプリ”の可能性が(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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