マイクロソフトの AI プラットフォーム担当コーポレートバイスプレジデント、エリック ボイド (Eric Boyd) によると、このトレンドは、より多くのデータに、より多くの計算量を適用し、よりリッチでパワフルなモデルをトレーニングすることによって達成される AI 能力の非線形なブレークスルーの結果です。
「モデルのパワーは、品質の閾値を超え、今ではより多くの用途で役立っています。もう一つのトレンドは、すべての製品開発者が、使いやすさだけでなく、『AI を使えば自分の製品をもっとうまく使えるようになる』と、自分の製品に AI 適用する方法を考え、理解していることです」とボイドは述べます。
DALL E 2 は、マイクロソフトが OpenAI 専用に構築した、Azure 上のスーパーコンピューターで学習を行っています。Azure OpenAI Service 上で動作する、OpenAI の自然言語モデル GPT-3、そして、GitHub Copilot や Microsoft Power Apps の一部機能を支えるモデル である Codex の学習にも、同じAzureのスーパーコンピューターが使用されています。また、Azure は、これらの AI ツールが、画像、テキスト、コードの提案を迅速に生成し、人間がレビューして利用を検討できるようにしてくれます。
DALL E 2 の追加は、マイクロソフトと OpenAI の継続的パートナーシップを基盤とし、Azure OpenAI Service のユースケースの幅を広げます。Azure OpenAI Service は現在プレビュー中の Azure Cognitive Services ファミリーの最新サービスであり、セキュリティ、信頼性、コンプライアンス、データプライバシーなど、Microsoft Azure に組み込まれているエンタープライズ級機能を提供します。
その他、言語翻訳、音声トランスクリプト、文字認識、文書要約など、マイクロソフトが開発し、Azure Cognitive Services で利用できる AI テクノロジが、Microsoft Teams、Microsoft Power Platform、Microsoft 365 などの製品やサービスで段階的に利用可能になっていく予定です。
「この 1 年半の間に、AI はできることの実証段階から、実際にエンドユーザーに役立つシナリオやプロセスに対応でいる段階への移行が見られました。巨大な言語モデルの製品化が進行しています」とマイクロソフトのビジネスアプリケーション & プラットフォーム担当コーポレートバイスプレジデントのチャールズ ラマナ (Charles Lamanna) は述べています。
これらの AI 機能は、面倒な作業を排除し、従業員がより価値の高い作業に集中できるようにすることを目的としています。たとえば、営業担当者はメモを取ることなく顧客と会話できると、ラマナは言います。また、営業電話の要約を書き、顧客データベースに追加するなど、現在何時間もかかっているプロセスを自動化することも可能です。
「私たちの会話に耳を傾ける AI を活用し、トランスクリプトの作成、アクションアイテムの取得、会議の要約、共通フレーズの特定、あるいは『私は聞き上手か』についての分析を行い、人々の生産性を高める手助けができるようになりました。そのためには、最先端の AI の進化と、デジタルコラボレーションツールの進化が必要でした」とラマナは述べています。
ラマナは、コンピューティングデバイスを持つ誰もが、Microsoft Power Platform を使用して独自の AI 搭載アプリケーションを作成できるようにするツールの作成にフォーカスしています。たとえば、彼のチームは、自然言語を使ってマイクロソフトのクラウドで稼働するさまざまなサービスをつなぐワークフロープロセスを構築できるようにするために、Power Automate に AI を搭載したコパイロット機能を展開する予定です。
「『上司からメールが来たら、スマホにメールを送って、Outlook に ToDo 項目を入れておいて』と、普通の言葉でユーザーが言うだけで、自動的に処理が行われます」とラマナは説明します。
このように文章をワークフロー化できるようになったことで、AI を活用したソフトウェアソリューションを作れる人の数が飛躍的に増えたと彼は言います。そして、技術的なノウハウを持っている人であれば、AI Builder のインテリジェントな文書処理テクノロジなど、Power Platform で利用できるローコードツールやグラフィカルインターフェースを使用して、アプリケーションをさらにカスタマイズし、洗練させることができる、と付け加えました。
たとえば、弁護士はこのテクノロジを利用して、新しい契約書が SharePoint サイトにアップロードされるたびに起動するカスタムアプリケーションを構築できます。このアプリケーションは、契約書の執筆者、関係者、業界分野などの重要な情報を抽出し、これらの情報を含む契約の概要を、その分野やクライアントを担当する所内の弁護士にメールで送信できます。
「これは、一種のマジックです。今までは、SharePoint のサイトをチェックし、新しいファイルを開き、それをざっと読んで、何か必要な作業はないかをまとめなければなりませんでした。AI は、この単調な作業から人々を解放し、元々コンピュータに適していた作業を行ってくれます」と、ラマナは、今日の典型的な仕事方法と AI により自動化されたワークフローを比較します。
ここ数年のデジタルトランスフォーメーションにより、世界中の人々が生み出すコンテンツは洪水のように増え続けています。たとえば、マイクロソフトのお客様は、現在、1 日あたり約 16 億個のコンテンツを Microsoft 365 に追加しています。マーケティングプレゼンテーションや契約書、請求書、作業指示書、Teams 会議のビデオ録画やトランスクリプトなどがそれにあたります。
マイクロソフトのコラボレーティブアプリとプラットフォーム担当プレジデントのジェフ テパー (Jeff Teper) は次のように述べています。「お客様はドキュメントを作成し、そのドキュメントに基づき Teams でコラボレーションし、SharePoint でドキュメントを保存しているのです。マイクロソフトがやりたいことは、このコンテンツに AI テクノロジを統合し、お客様が契約承認、請求書管理、規制当局への提出など、より体系的な活動を行えるように支援することです。」
これが、マイクロソフトが、Azure Cognitive Services などの AI テクノロジを活用し、コンテンツの作成、処理、発見方法を変革する Microsoft 365 向けの新しいコンテンツ AI サービス Microsoft Syntex を開発した理由です。Microsoft Syntex は、デジタルか紙かを問わず、コンテンツの読み取り、タグ付け、インデックス付けを行い、検索可能にし、特定のアプリケーション内や再利用可能な知識として利用できるようにします。また、セキュリティやリテンション設定により、コンテンツのライフサイクルを管理することも可能です。
たとえば、TaylorMade Golf Company は、知的財産管理や特許出願のための電子メールや添付ファイルなどの文書を整理して安全に管理するための、総合的文書管理システムとして Microsoft Syntex を採用しました。当時は、同社の弁護士が手作業でこれらのコンテンツを管理し、後に共有・処理するために何時間もかけて書類をファイリングし、移動していました。
からの記事と詳細 ( モデルカーからコンテンツ処理まで: ブランド企業が生産性と創造性の向上にマイクロソフトの AI を活用 - News Center Japan - Microsoft News )
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