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Monday, November 20, 2023

一家に1台欲しいアイテム! エレコムの子ども用キーボード「キーパレット」を小学生の娘に使ってもらった結果(1/2 ページ) - ITmedia PC USER - ITmedia PC USER

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 2021年度から本格スタートした「GIGAスクール構想」によって、学校だけでなく自宅でも子どもがPCに触れる機会が増えた。

 私事だが、筆者にも小学生の娘がいる。小学校から学習用端末(WindowsベースのタブレットPC)が貸与されることになったタイミングで、キーボードを始めとするPCの基本操作に慣れてもらうべく、娘用のPCを用意した。読者の皆さんの中にも、端末の貸与を機会に「子ども用PC」なり「子ども用タブレット」を用意したという親御さんもいるだろう。

 子どもにPCの使い方を教えるに当たり、ネットワークのフィルタリングを設定したり、タイピング練習アプリを用意したりとソフト面の準備にも苦労したのだが、実はハード面での困難にもぶち当たった。「キーに書いてある文字が読めない」「キーが遠くて指が届かない」といったように、キーボードに対する文句が相次いだのだ。

 成長して高学年になった今、娘からはキーボードに関する文句は出なくなったものの、子どもにとっては、PCを使いこなす上でキーボードが大きなハードルとなることは、筆者的には学びにもなった。

 そして月日は流れ、子どもに焦点を当てたキーボードがエレコムから登場した。「KEY PALETTO(キーパレット)」だ。価格は税込みで4000円弱〜5000円弱と比較的購入しやすい。

 子どもが使うPCやタブレットで使う上で、本キーボードはどのような特徴があるのだろうか。無線モデル(TK-FS10DMKBK)を娘に使ってもらいつつ探っていこう。

KEY PALETTO エレコムの子ども向けキーボード「KEY PALETTO(キーパレット)」

KEY PALETTOの「子ども向け」なポイントは?

 KEY PALETTOは、一体どこが「子ども向け」なのだろうか。実機を見ながらポイントをチェックしていこう。

カラフルで子どもの指も考えたキートップ

 KEY PALETTOを手にすると、まずキーのカラフルさが気になる。具体的には文字キーが「緑」「赤」「青」「オレンジ」の4色に塗り分けられている。

 これは、タッチタイプの「キーポジション」を学びやすくするための工夫だ。緑は小指、赤は人さし指、青は中指、オレンジは人さし指に指を置けばいい。

 キーの形状にも工夫がなされている。キーは一般的なキーボードよりも小ぶりで、キーピッチは約17mmと、一般的なキーボードと比べて2mmほど狭い。わずか2mmかもしれないが、子どもにとってこの差が大きい。子どもの指の腹にうまく当たるように、キーには適度なくぼみもある。

 筆者の娘もそうだったように、大人のキーボードは子ども(特に小学校低学年以下)にとって“大きすぎる”。そういう意味では、KEY PALETTOの存在は福音といえる。

キーの色 文字キーは4色に分かれているが、これはホームポジションを覚えさせるための工夫だ(写真は無線モデルの「TK-FS10DMKBK」)
キートップ キートップには緩やかな「くぼみ」が設けられている

ひらかな/カタカナの表記をあえて省略 アナログな「支援」も

 キーへの工夫は、サイズや形状にとどまらない。

 学校では、キータイプを基本的にローマ字で教える。これはキーボードでの日本語入力ではローマ字が“主流”であることはもちろんだが、学習用端末においてUS(米国英語)配列のキーボードが許容されていることも理由だろう。

 一部の人は「ローマ字は小学4年以降で習うのでは?」と懸念を持つかもしれないが、2011年以降は小学3年で学習するものに改められている。学校での学習用端末でも、キーボードを本格的に使うのは小学3年生以降が基本となる(※1)。

(※1)編集部注:自治体(学校)によっては、小学1〜2年からキーボード入力の練習させることもあるそうです。

 話が脇道にそれそうになったが、学校におけるキーボード入力がローマ字ベースであることを踏まえて、KEY PALETTOのキーには「ひらがな(カタカナ)」が印字されていない。余計な表記を省くことで、キー入力への習熟をしやすさを支援しているのだ。

 KEY PALETTOのキーをよく見てみると、四角で囲まれた文字や記号も印字されている。これはShiftキーと同時に押した場合に入力されるという意味で、Shiftキーの使い方も学びやすい。

ローマ字特化 学校では、キー入力をローマ字で学習する。それを踏まえてか、KEY PALETTOではかな(カナ)の印字を省いている
Shiftキーの機能も学べる その代わり、Shiftキーを押しながら入力した場合にタイプされる文字を四角囲みで記載している

 とはいえ、小学1〜2年生ともなると、ローマ字(アルファベット)はおろか、漢字も多くは読めない。そこでKEY PALLETには「ふりがなシール」というものが付属する。

 その名の通り、ふりがなシールには文字や記号(と漢字)の読み方が記されている。読み方が分からないキーにシールを貼れば、読めるようになるという寸法だ。読めるようになったら(慣れたら)、剥がせば元通りである。

 「ローマ字が分からない」という問題に対しては、「ローマ字入力サポートカード」が付属している。このカードはキーボードに取り付けることが可能で、ローマ字入力の練習時にとても役立つ。

シール KEY PALLETに付属する「よみがなシール」。Windows/ChromeOS向けモデル用の共通シール(写真)には、無線モデルに付属するUSBレシーバーのための「おなまえシール」も用意されている。このシールで「え、このキー(記号)ってこう読むのか!」と初めて知ることもあるかもしれない
ローマ字カード ローマ字に不慣れな低学年を想定した「ローマ字入力サポートカード」も付属する。写真のように、KEY PALETTOの本体に差し込んで使える

子ども向けゆえに「壊しづらい」工夫も

 子どもは、親を含めた大人が予想しない行動に打って出ることがある。学習用端末(特にWindowsベースのノートPC/タブレットやChromebook)は、子どもの不用意な行動を見越して頑丈な設計にしていることが多い(それでも予想だにしない理由による故障もあるようだが……)。

 小学生が使うことを前提としたKEY PALETTOも、故障のリスクを極小化するための工夫がなされている。例えばキートップをは外そうとする“いたずら”を防ぐべく、ペン先などを差し込むための空間を可能な限り狭くしている。また、使い方を覚えたドライバーで本体を分解されないようにするために、全てのネジ穴がカバーで保護されている。

差し込みづらい キー自体は、隙間にフレームのある「アイソレーションタイプ」だが、ペンやドライバーを差し込みづらくすべく、キー装着部の隙間を可能な限り狭くしている

 見れば見るほど、いろいろと“考えられている”ことが分かるKEY PALETTOだが、小学生が使うとどうなるのだろうか。娘にしばらく使ってもらって、感想を聞いてみた。

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