(ブルームバーグ): 米一般調達局(GSA)は23日、民主党の大統領候補バイデン前副大統領が今年の大統領選の勝者と思われると判断した。トランプ大統領はGSAに対し協力するよう要請した。
トランプ大統領はこの日、GSAのマーフィー局長とそのチームに対し、「初期のプロトコル(手続き)に関し必要なことを行うよう勧告する」とした上で、「私のチームにも同じ対応を指示した」と説明。大統領選の開票結果については引き続き争う姿勢を示した。
GSAによる判断が何週間も行われなかったことで、正式な政権移行プロセスが立ち往生し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対応でも次期政権による対策立案に支障が出ていた。
今回のGSAの判断を受け、バイデン氏とそのチームは、現職の政府機関当局者やブリーフィングの概要、約600万ドル(約6億2700万円)の資金と他の政府リソースへのアクセスが可能となり、正式な政権移行プロセスが始動することになる。
これより先、共和党の上院議員9人が政権移行手続きを開始するよう訴えた。またミシガン州の開票点検委員会が採決を行い、3対0で同州の選挙結果を認定。同州でのバイデン前副大統領の勝利が確定した。
マーフィーGSA局長はバイデン氏に宛てた書簡で、1963年政権移行法に言及し、「法的な異議申し立てと選挙結果の認定に関わる最近の動きを考慮し、要請があれば政権移行法3項が定める選挙後のリソースとサービスにあなたがアクセスできると私は判断した」と伝えた。
一方、トランプ大統領は「GSAのエミリー・マーフィー氏の揺るぎない献身と国家への忠誠に感謝したい。彼女は嫌がらせや脅し、いじめを受けたが、これが彼女やその家族、GSA職員に起きるのは見たくない。われわれの訴訟は『断固』継続される」とツイートし、マーフィー氏を称賛した。
バイデン次期大統領およびハリス次期副大統領の政権移行チームの事務局長を務めるヨハネス・エイブラハム氏は、今回の判断について、「パンデミックを制圧し、わが国の経済を軌道に乗せる」ために「必要なステップ」だと歓迎した。
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