
ビデオカードが品薄&高騰でなかなか手が出ない。一方で、内蔵GPUは低スペックと言われるが、少しずつ進化を続けている。価格が落ち着くまでCPUの内蔵GPUでがんばりたいけど、実際のところ、どれくらいゲームがプレイできるのだろう? 【この記事に関する別の画像を見る】 ここでは、IntelとAMDから四つのCPUをチョイスして人気ゲームがどこまでプレイできるか挑戦。目指せ平均60fps!(TEXT:芹澤正芳) Bitcoin高騰による爆発的なマイニングブームや世界的な半導体不足、コロナによる物流の停滞など、複数の要因によってビデオカードが品薄になり、その結果、価格が大幅に上昇してしまったのはご存じのとおり。ビデオカードの流通量が増えて価格が落ち着くのを待ちたいけど、ゲームもプレイしたいと考えているゲーマーは多いハズ。今回はCPU内蔵のGPUでどこまでゲームが楽しめるのかチェックしてみたい。 IntelのCPUからエントリーしたのは、Core i7-11700KとCore i5-11400。第11世代Coreから内蔵GPUはXeアーキテクチャに変更され、性能が大幅に向上した。となれば、ゲームもそれなりにプレイできると期待したいところだ。AMDからは、Ryzen 7 PRO 4750GとRyzen 3 3200Gをチョイス。内蔵GPUはRadeonの技術が使われているだけに、Intelに比べて高性能なのは有名だ。3200Gは2019年発売で、アーキテクチャはZen+と古い。これである程度ゲームが遊べたら、価格も安めなので結構オイシイCPUと言える。 ■ 参戦したCPUたち ■ 比較用ビデオカード ■ 軽いゲームならフルHDで遊べる? 軽めの人気ゲームから試してみよう。フルHD解像度で快適なプレイの目安と言える平均60fpsを出せるかに注目だ。まずは、2015年発売ながらいまだ人気のリアル系FPSの「レインボーシックス シージ」から。検証の結果、AMDのCPUならフルHDでもプレイ可能。Intel系は快適なプレイは厳しい結果だ。 次は低スペックのPCでも楽しめることから、学生にも人気のFPS「VALORANT」。軽いFPSの代表格だけあって、どのCPUでも中程度の画質まで平均60fpsを達成。画質を最低まで下げれば、144Hzなど高リフレッシュレート液晶も活かせるフレームレートが出せる。ただ、最低画質だとかなりグラフィックスは省略され、見た目はちょっと貧相に。 2016年発売の人気格闘ゲーム「STREET FIGHTER V」は、フレームレートの上限が基本60fpsだ。それをいかにキープできるかがポイントだが、画質を「低」にすればどのCPUでもイケるのはうれしいところ。 □レインボーシックス シージ □VALORANT □STREET FIGHTER V ■ 中量級ゲームも設定しだいではイケる? 人気のバトルロイヤル系ゲーム「Apex Legends」と「フォートナイト」をフルHDで遊ぶことは可能なのか。どちらも、そこそこ高いスペックを要求する“中量級”と言うべきゲーム。Apex Legendsは、必要動作環境にCPUの内蔵GPUは含まれていない。そのため、画質設定をすべて一番下に設定しても、Ryzen 7 PRO 4750Gでようやく平均60fpsに到達とやや重めのゲームと言える。ある程度の画質でプレイしたいなら、やはりビデオカードが欲しいところだ。 フォートナイトは必要動作環境に内蔵GPUのIntel HD Graphics 4000が含まれている上に、まだテスト段階だが描画を簡潔にして負荷を下げるパフォーマンスモードも用意。これを利用すればフルHDかつ3D解像度を100%に設定してもCore i5-11400で約67fpsと十分快適にプレイできるフレームレートを出せる。これは「フォートナイトなら内蔵GPUでも楽しめる」と言ってよいだろう。 □Apex Legend □フォートナイト ■ 高クロックメモリで性能は伸びる? CPUの内蔵GPUは、専用のビデオメモリが搭載されておらず、グラフィックスの描画にはメインメモリの一部を使用するのが一般的だ。そのため、メインメモリの動作クロックが描画性能に影響する。たとえばDDR4-2666の帯域幅は21.3GB/sだが、DDR4-3200なら25.6GB/sまで上昇する。3Dゲームは大量の描画データをやり取りするため、メモリの帯域が狭いと、そこがボトルネックになってフレームレートが伸びないことがある。 実際、ベンチマーク結果を見て分かるとおり、高クロックのメモリほど良好な結果が出ている。レインボーシックス シージではどの設定でも15%前後のフレームレート向上が見られた。内蔵GPUの性能を少しでも引き出したいなら、高クロックメモリを選んだほうがよい。ただし、どこまで高いクロックのメモリが動くかはCPUやマザーボードの組み合わせによって大きく変わる。事前にマザーボードがサポートするメモリの一覧をメーカーのWebサイトなどで確認しておこう。 また、OCメモリを使う際は、UEFIメニューで「XMP」を有効にしないと、最大クロックで動作しない。チェックを忘れずに。 【検証環境】 [Intel環境]マザーボード:ASRock H570 Steel Legend(Intel H570)、[AMD環境]マザーボード:MSI MPG X570 GAMING EDGE WIFI(AMD X570)、[共通]メモリ:センチュリーマイクロ CB8G-D4U3200H(PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB ※各CPUの定格で動作)×2、SSD:Micron Crucial MX500 CT1000MX500SSD1/JP(Serial ATA 3.0、1TB)、CPUクーラー:Corsair iCUE H115i RGB PRO XT(簡易水冷、28cmクラス)、電源:Super Flower LEADEX V G130X 1000W(1,000W、80PLUS Gold)、OS:Windows 10 Pro 64bit版、比較用ビデオカード:Intel環境にCore i7-11700Kを搭載してテスト、レインボーシックス シージ:内蔵ベンチマーク機能で測定、VALORANT:「最低」はすべての設定を一番下またはOFF、「中程度」は3段階に設定できるものは「中」、アンチエイリアスはMSAA 2x、異方性フィルタリングは4x、そのほかはOFF。「最高」はすべての設定を一番上またはONとし、射撃場の一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測、STREET FIGHTER V:STREET FIGHTER V ベンチマークで測定、Apex Legends:画質「最低」はすべての設定を一番下または無効、「低程度」はアンチエイリアスをTSAAに、テクスチャーストリーミング割り当てを最低に、テクスチャフィルタリングを異方性2X、モデルディテールを中とし、トレーニングモードの一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測、フォートナイト:パフォーマンスモードに切り換えて3D解像度を100%に設定、DirectX 12モードで画質「低」に設定、その画質「低」の3D解像度を100%に設定、という3パターンでソロプレイのリプレイデータを再生した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測 DOS/V POWER REPORT 2021年夏号では「最新CPU 7番勝負」と題した特集を掲載している。IntelとAMDの主な現行ラインナップのベンチマーク比較や対応マザーボード、OC耐性など、さまざま観点から最新CPUについて掘り下げている。このほか750W&1,000W電源の徹底比較、冷却重視タイプのATXケース検証など、この夏買うべきパーツがバッチリ分かる1冊に仕上がっている。
からの記事と詳細 ( ビデオカード高騰中の今だから気になる内蔵GPU性能。第11世代Core&Ryzen Gでどこまで戦える!?(Impress Watch) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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